年々下がる買取価格、システムは値上がりする可能性も?
- 2022.02.15
- コラム
22年度の太陽光発電の買取価格について
1月28日に、経済産業省調達価格等算定委員会が22年度の太陽光発電の買取価格について議論しています。
「令和4年度以降の調達価格等に関する意見(案)」として、電力価格や太陽光発電はじめ新エネルギーに詳しい学者さん、経済産業省の新エネルギー課や省エネルギー課、環境省や消費者庁、国土交通省に農林水産省のブレインが集い、価格について議論しました。調達価格算定委員会では太陽光発電システムだけでなく、風力やバイオマス発電、中小水力、地熱発電もこの委員会で売電価格の適正について議論しています。
さて、住宅にお住まいの「これから太陽光発電システムをつけて、売電や自家消費で得をするぞ!」と意気込まれている方にとっては、この委員会の議論内容はとても大事です。というのも、今後の買取価格が決まり、10kW未満の太陽光発電の場合10年間はここで決まった価格で余剰電力を電力会社に販売することになるからです。
ただ、今回住宅用で主に用いられる10kW未満の太陽光発電システムの買取価格は、2022年度は17円/kWhと既に明示されています。
21年度は19円/kWhでしたから2円下がることになりますが、実は昨年1月27日に同委員会で「令和3年度以降の調達価格等に関する意見」として2023年度までの価格案が出ており、これが採用されるようです。
▼引用元:調達価格等算定委員会
令和3年度以降の調達価格等に関する意見
そこで今回議論されたのは、現状やこれからの太陽光発電のコストや収益についてです。システム費用や運転維持費なども鑑みられています。
▼引用元:調達価格等算定委員会
令和4年度以降の調達価格等に関する意見(案)
システム単体の市場販売価格が年々と下がっていることから、売電価格も毎年下がるようになっています。ですから、太陽光発電を設置した場合の自家消費の便益も加味し、設置された人にとってプラスが出るように計算されているようです。
太陽光発電システムの価格が高騰する?
しかしながら、委員会でまだ議論となっていない問題もあります。実際、メーカーの間では品不足など問題が勃発しており、今後一層の太陽光発電システムの価格高騰も予想されています。
これは同委員会でもまだ議論されておらず、買取価格が下がる中システム単価が値上がりするという、消費者にとってマイナスの状況を作り出す可能性も孕んでいます。
この太陽光発電の電気を買ってもらえるという制度下、買取価格は年々下がっていくことは明白です。逆に言えば、設置を検討されている方は、高い売電価格で契約できメリットを享受できるというわけです。
売電価格や設置後のメリットなどお聞きになりたい方は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。