台風停電で活躍
- 2019.12.15
- コラム
高まる非常用電源としての太陽光発電と蓄電池の有用性
今年9月と10月に発生した大型台風 15 号と19 号により、
千葉を中心に大規模なエリアで大雨が発生し、甚大なる洪水被害がありました。
住宅損壊はもちろん、
その影響は各地の電気やガスといった生活に欠かせないインフラにも及ぼしました。
台風 15 号においては、最大停電戶数 93 万戶に上り、停電解消まで最大約 16 日間も要し、
中でも千葉県の八街市では最大時3万2,000 件、
街の89%が停電、街は 10 日以上もブラックアウトした状態となりました。
住⺠は電力が供給されない慣れない暮らしを強いられることとなったわけですが、
この非常事態に大活躍したのが太陽光発電システムと蓄電池です。
太陽光発電システムの停電時活用について
主にパナソニックやシャープなどメーカーや関連事業者で組織される一般社団法人太陽光発電協会は、
台風 15 号で特に被害の大きかった千葉県内での太陽光発電システムの停電時活用について調査。
対象となったのは、太陽光発電システムのみの設置者 486 件と
蓄電池・EV 等の蓄電機能を併設した住宅用太陽光発電システム設置者 1,799 件。
太陽光発電システムのみの設置者 486 件では約 80%が自立運転機能を利用しており、
停電時に有効に活用出来たことが証明されました。
宅内での停電時使用感は?
宅内での停電時使用感についても、
- 冷蔵庫内の食べ物を腐らせずに済んだ
- 日中に冷蔵庫や洗濯機、扇風機やテレビが使えた
と喜びの声をヒアリングした他、
- 近隣の方々に携帯電話を充電させるなど貢献できた
とコミュニティでの有効利用についても報告されています。
また、蓄電機能を併設した設置者 1,799 件においては
「自立運転機能をご利用いただいたと思われます」と記述しています。
蓄電池を併設するユーザーからは、
「1 週間程度停電が続いたが、太陽光発電システムで電気が供給でき、
蓄電池利用で夜にも電気が利用できたため、子供も安心して過ごせた」の旨も聞こえています。
▼引用元:太陽光発電協会
災害時における太陽光発電の自立運転についての実態調査結果(台風15号)
停電時のまとめ
災害は、いつどこで起こるか誰にも判りません。
ただ、その時への備えとして太陽光発電システムと蓄電池の有用性が、
利用者とその周囲で助けられた人たちの間で徐々に世の中に浸透しつつあることは間違いなさそうです。