災害にも強い家へ!太陽光 + EV + V2H
- 2024.08.23
- コラム
【この記事の概要】
- 2024年8月初旬の宮崎県の地震発生、南海トラフ地震の危険性はより高まっています。
- 防災対策として推奨されるのは「太陽光発電」「電力自動車(EV)」「V2H」システムの導入。
停電時でも電力供給が可能に。 - EV・V2Hの組み合わせは国の補助金対象。タイミングが合えば検討を。
南海トラフ地震の危険性と予想される被害
8月初旬、宮崎で大きな地震が発生し、南海トラフ関連の深刻な地震を誘発する可能性を専門家が示しました(南海トラフ地震臨時情報)。
政府の中央防災会議では、科学的に想定される最大クラスの南海トラフ地震が発生した際の被害想定として、同地震がひとたび発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定しています。また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来も想定されているようです。
「南海トラフ地震臨時情報」は8月15日の17:00に解除されましたが、この発表により、お盆の中でも旅行をキャンセルするなど、不安を感じている人も少なくなかったようです。 (気象庁HPより:https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/nteq/assumption.html)
生活継続のための防災対策は
地震発生後も家屋に被害がなければ、避難所ではなく自宅での生活を続けたいものです。となると、防災グッズ、水や保存食といった食品はもちろん、住宅自体の防災力も高めておく必要があります。中でもインフラの維持、特に電力供給は安否確認や緊急連絡など有事の際に必須の携帯電話の電力を欠かさないために最も必要です。
太陽光発電、EV、V2Hシステムを活用
そこでオススメなのが、太陽光発電、電力自動車(EV*1)、そして住宅とEVを双方行で繫ぐための設備V2Hシステム。この太陽光、EV、V2Hのセットがあれば停電の際、日中に太陽光発電で発電した電力をEVに蓄え使用することができます。夜間もEVから給電された電力で、変わらない生活を送ることが可能となります。また車種によってバッテリー容量は異なりますが、30kWhもの大容量を搭載した車種もあり、長ければ数日間太陽光の発電なしでも宅内に電力を送ることが可能です(*2)
(*1)ここでは、電気のみで動作するEV,ガソリンと電気のハイブリッドである PHEV, PHV も含めます。
(*2)太陽光発電、EV、V2H を連携する場合、それぞれに対応機種できる機種があり、かつ条件が異なります。
EVと太陽光発電システムの相乗効果
そして何より、EVと太陽光発電システムを合わせて導入している場合、自宅に設置した太陽光発電の電力でEVに給電できるようになります。加えて、自宅に太陽光発電システムとV2Hを同時に設置することで、太陽光発電による電力でEVを電力するだけではなく、車側からも自宅へ電力供給することが出来ます(*3)。
(*3)V2H に対応しているEV車種を想定
これは防災だけの観点ではありませんが、非常事態でも安心して電力を入手することができ、家から車、車から家へとシームレスに電力を融通させることができるのは非常に心強いです。
もちろん据え付ける蓄電池にも12kWhの大容量タイプはありますが、EVはそれを上回る30kWh以上の容量を使うことができる点、特筆に値するでしょう。
【補足情報】V2H導入に対する国の補助金制度
EVを所有している場合、V2Hを購入・設置する際には国の補助金もチェックしたいところです。条件とタイミングが合えば、検討されてみてはいかがでしょうか。
経済産業省HP:「V2H充放電設備/外部給電器」の導入補助金の概要(令和5年度補正・令和6年度当初)より抜粋
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/cev/V2H_gaiyou.pdf
区分 | 補助率 | 補助上限額 |
個人宅/その他施設 | 機器:1/3 工事:1/1 |
機器:30万円 工事:15万円 |
こちらの記事もあわせてお読みください
【V2H 2024・前編】https://shinnihonjusetsu.co.jp/info/knowledge/4231/