2030年、新築住宅の6割に太陽光発電を

2021.11.30
コラム

2030年、新築住宅の6割に太陽光発電を

カーボンニュートラルに向けて

今年の住宅や再生エネルギー関連業界の話題の一つに、国土交通省が主導となり「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」があります。将来のカーボンニュートラル化に向けたとてもインパクトのある議論となっており、8月までに6回開催されました。
今回は、太陽光に関連する箇所をピックアップしてお伝えできればと思います。

▼脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会|国土交通省 脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方

『あり検』とは?

この通称『あり検』は、2050年のカーボンニュートラル化に向けて、中期的には2030年、長期的には2050年を見据えた住宅・建築物におけるハード・ソフト両面の取組と施策の立案の方向性を関係者に幅広く議論することを目的として設置されました。家庭・業務・エネルギーにフォーカスし、脱炭素社会に向けた住宅・建築物の姿(あり方)と、そのための取り組みの進め方が示されています。

中でも、2050年に目指すべき住宅・建築物の姿として、ストック(既築住宅)の平均でゼロエネルギーハウスや、ゼロエネビル水準の省エネ性能を目指したり、住宅省エネ基準の向上を目指すことが標榜(ひょうぼう)されています。

2030年の目標

そんなゼロエネハウスを作るために「導入が合理的な住宅・建築物における太陽光発電設備等の再生可能エネルギー導入が一般的となる」として、まず2030年に目指すべき住宅・建築物の姿として、新築される住宅・建築物については「太陽光発電は現実的に利用できる再生可能エネルギーとしての期待が高い」とし、続けて「このため、2050年において設置が合理的な住宅・建築物には太陽光発電設備が設置されていることが一般的となることを目指し、また、これに至る2030年において、新築戸建住宅の6割において太陽光発電設備が設置されることを目指す。」と記載されました。

続けて「将来における太陽光発電設備の設置義務化も選択肢の一つとして、あらゆる手段を検討し、その設置促進のための取組を進めること」とあります。 10月のコラムでも東京都の小池都知事が義務化についてご発言されましたが、『あり検』から見ても、住宅に太陽光設置がついていることが当たり前になる世界が少しずつ近づいているように感じます。

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